MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

MAKERSは起業家本人をしっかりと捉えてお互いに見ようとする場です。

村上 采さん

慶應義塾大学 総合政策学部4年 / 株式会社Ay 代表取締役

MAKERS UNIVERSITY 5期生

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな想いで、どのようなことに取り組んでいましたか?

MAKERSに応募する前は大学の研究プロジェクトでアフリカのコンゴ民主共和国と協働する教育系の活動をしていました。アフリカには3回渡航経験があります。学生としてやれることに限界を感じていた時に、現地も自分も持続性のあるものにしたいと思い、アパレルブランドAyを立ち上げてコンゴ人によるコンゴ産の衣服を日本で販売しました。

Q.
現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?その事業やプロジェクトに挑む背景や想いも含めて教えて下さい。

私の郷里である群馬県伊勢崎市の絹織物「銘仙(めいせん)」を使用した衣服を生産・販売をしています。銘仙とは、大正から昭和初期に一般庶民の間で愛された着物です。銘仙は、シルク100%、平織り、糸を先に染める先染めという特徴があり、その肌触りはなめらかで軽やか。さらに、柄がとってもおしゃれでレトロなんです。しかし現在は、高齢化や技術の衰退が原因により生産がとまっています。地域に愛されてつづけている銘仙はかたちを変えて受け継がれようとしています。その最初の一歩となるべく、Ayは地域と連携して衣服にしています。Ayの服をきっかけに、若い世代が銘仙を身に着け地域文化を知ってもらい、再構築を目指します。

Q.
MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?

ブランド経営をする中で、社会に対してより大きなインパクトを生み出したいと思い起業に興味を持ちました。ビジネスの基礎もわからない状態だったので1から学びたいと思い応募しました。

Q.
実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変容や進化がありましたか?

すでに事業を進めている人もたくさんいたので、いい刺激をもらいながら自分の事業を考えられました。自分自身に向き合う時間も多くなり、私は本当にこれをやりたいのかをたくさん考えることができました。今までは行動力とスピード感で走っていましたが、MAKERSで学ぶうちに思考力と想像力もついたと思います。

Q.
古俣ゼミが自分自身や事業に与えた影響、メンターである古俣さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。

月に一度あるゼミでは、1ヶ月何を達成できてなにができなかったのか、これから何をやるのかを振り返る時間としています。事業の進捗を客観視できる機会になっています。相談事もここで古俣さんとゼミ生に共有することができるので、悩みを解消する策を考えられる時間でもあるのでとても有意義です。また、他ゼミ生の事業分野が異なるので新しい発見やシナジーが生まれることも面白く楽しいです。

Q.
MAKERSUNIVERSITYに入学してから、一番印象に残っている出来事は何ですか?

初めて起業家の前でプレゼンをしたときに、厳しいながらも本質をついた質問をされたことが印象に残っています。起業家コミュニティが初めてだったこともあり、とても怖かったことを覚えています。ですが、この機会があったから事業に対しての軸が弱かったことに気が付きました。

Q.
MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。

同世代起業家との出会いとつながりが一番嬉しいです。同じ年代で起業家は周りに少ないので、壁打ちや相談が気軽にできる友人ができたことがとても良かったと思います。

Q.
学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?

とても愛のある場所だなと感じます。メンターの方も運営の方も起業家私たちも、事業プランだけを見るのではなく、起業家本人をしっかりと捉えてお互いに見ようとする場であるから、個人の才能や個性が最大化されたサービスやプロダクトが生まれるのではないでしょうか。

Q.
あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

進展する場です。どんなに悩んでいても、MAKERSに行けば何かしらアイディアが浮かんだり、できることがわかったりするからです。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

会社のビジョンである「ともに考え、愛が溢れる世界」を目指しています。現地、メンバー、ユーザー、関係する方とともに思考しかたちにしていくことを大切にしています。そして、私たちが身につけている衣服は人の手によって作られています。職人・地域の想いを衣服にこめてそれをさらに広げていきたい。広がることによって、誰かが大切にしている文化や思考が紡がれると信じています。これからも、私たちは再構築したものを自分たちの手で生み出していきます。

(*このインタビュー記事は、2020年9月時点のものです)

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メディア掲載歴

ファッション誌「JJ」特集
ソーシャル&エコマガジン「ソトコト」
毎日新聞社「世界一、愛が詰まったお洋服」を通して私が伝えたいこと

PROFILE

村上 采 慶應義塾大学 総合政策学部4年 / 株式会社Ay 代表取締役
1998年生まれ、群馬県伊勢崎出身。大学2年生の時にアフリカ・コンゴ民主共和国で衣服生産をスタートし、アパレルブランドAy(アイ)を立ち上げる。2020年6月、株式会社Ayを設立。現在は群馬県伊勢崎市の絹織物「銘仙」を使用した衣服を生産、販売している。地域文化を再構築し、衣服という形で紡ぐ。地域を巻き込んだ衣服プロデュースを手がける。

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