MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

MAKERSは全員が何かに熱中しているヲタクの集まりです。自分の好きを事業という形で追求しているのがMAKERSだと思います。

岩上 開人さん

早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科 4年/(株)reinno代表取締役社長

MAKERS UNIVERSITY 4期生

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな活動をして、どんな想いで取り組んでいましたか?

MAKERSに参加する前は、飲食店でお客さんのスマートフォンから料理の注文や決済ができるWebサービス事業を行なっていました。高校生のときに経験した飲食店でのアルバイトで、人手不足やIT化の遅れを実感したことが起業に至ったきっかけです。

もっとも、当時は就職するよりも在学中に培ったスキルを活かして、起業する方がメリットが多いというくらいにしか考えていなかったので、起業に対して強い覚悟や想いがあったかと言われれば、それほどなかったと思います。

Q.
現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでいますか?

現在は、アイドルとアイドルヲタクを幸せにするために、アイドル領域で主に3つの事業に取り組んでいます。

【アイドルに特化したメディア事業】
女性ライブアイドルに特化して、紹介記事やインタビュー記事をWebメディアに掲載しています。

【アイドルユニットのプロデュース事業】
ユニットのコンセプトは、「RPG」。オンライン上でイベント予約やグッズ購入ができるWebアプリケーションを開発し、ヲタクのイベント予約回数やグッズ購入金額がアイドルの経験値として蓄積され、その経験値に応じてアイドルの衣装が新しくなったり、新曲が作られたりする仕組みを用意します。これによって、ヲタクがアイドルの成長に直接的に貢献している実感を生じさせ、アイドルとヲタクがともに成長するという体験を提供しようと考えています。

【アイドルの個人ブランド立ち上げ支援事業】
フォロワーが5000人から5万人くらいいるライブアイドルに対して、自分が本当に好きなものを商品として形にし、D2Cで販売する支援をするという事業です。

Q.
実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変化や進化がありましたか?

当初は「事業さえ成功すればいい」「事業を成功させるために必要なのはスキルと優秀さだけだ」という考え方をしていました。

ところが、そのような考え方がMAKERSの最初の合宿でガラリと変わりました。MAKERSの合宿で様々な先輩起業家の話を聞くなかで、起業にはたくさんの困難が待ち受けており、その困難を乗り越えられるのは本当に好きでその事業をやっている人か、その事業を通して本当に解決したい課題がある人だけだということが分かりました。

そこから、2回の合宿を通して自分が本当に好きでやりたいことを探した末、出した答えが「アイドル」でした。僕は、自分の人生をアイドルとヲタクを幸せにする事業に捧げたい、そんな強い想いと覚悟を持つことができました。

Q.
黒越ゼミやクロコムが自分自身や事業に与えた影響、メンターである黒越さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えてください。

同世代の起業家が30人ほど集まって行われる4泊5日の合宿。百戦錬磨のメンターや先輩起業家のもとで行われるワークにて、私を除く全ての参加者の事業案がメンターに評価されているなかで、私だけ「事業案に共感できない」「そもそもヲタクが苦手だ」という辛口コメントをもらったことが最も印象に残っています。

とはいえ、私はその合宿でお世話になったメンターに心から憧れており、尊敬しています。この人は、間違いなく自分の人生、挑戦にとって重要な人だという直感がはたらいたので、絶対に認めてもらうという強い意志のもと、そのメンターのゼミを選択することにしました。

自分のアイドルに関する知見と情熱を毎月メンターにぶつけ、その度にメンターに跳ね返されるということを数ヶ月繰り返してきましたが、そのおかげで本気でいいと思える事業案にたどり着くことができました。

※注1)起業特別ゼミは、通称クロコムは、ファイナンス領域のメンターを務めるデジサーチアンドアドバタイジング黒越社長が主宰する特別ゼミ。黒越社長は、創業期のファイナンスを主に扱う「ファイナンスゼミ」と、この「起業特別ゼミ(クロコム)」の2ゼミを受け持っています。 この「クロコム」のみ、他の起業家ゼミとの兼ゼミが可能なため、1期生・2期生・3期生・4期生も、軸足となるゼミに所属しながら、クロコムに参加をしていました。登記済もしくは、MAKERS実践期間中に登記する予定のメンバーのみが参加できる名物ゼミです。

Q.
MAKERS UNIVERSITYに入学してから、一番印象に残っている出来事は何ですか?

アイドルにピボットしてフルコミットすることを決意してから、初めてMAKERSの全員が集まり、成果報告をしたときのことが最も印象に残っています。その成果発表のときに、僕ははじめて熱狂的なアイドルヲタクであることをカミングアウトしました。

中学生のときに、授業中にAKB48の恋愛シミュレーションゲームをやりこみすぎて、周りから引かれていたり、いじめられていたりしたこともあったので、ヲタクであることをヲタクじゃない人に伝えることに抵抗がありました。

ところが、MAKERSは全員が何かに熱中しているヲタクの集まりです。アイドルヲタク全開の僕のことを「楽しそう」や「キラキラしている」と温かく受け入れてくれたのです。これがきっかけとなり、自分が信じたアイドルという道を全力で進む決心がつきました。

Q.
MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。

MAKERSに入ってよかったことは主に2つあります。

・同世代で挑戦している本気の仲間に巡り会えたこと
これは、前述した内容とも多少被るのですが、MAKERS生は全員何かしらに本気で挑戦しています。起業すると、どうしても孤独を感じる機会が多く、壁にぶつかって辛い経験をすることも多いのですが、自分と同様に頑張っている仲間がいると思うと、くじけずに頑張ろうと思うことができます。また、同世代の仲間がサイバーエージェントの藤田社長に出資をしてもらったり、孫正義育英財団に選ばれていたりと、凄まじい成果を出しているので、自分も負けてられないと刺激をもらうことができます。

・素晴らしいメンターに出会えたこと
正直、普通に起業していただけでは出会うことができないような、素晴らしい大人がMAKERSに賛同して、メンターとして関わってくれています。そのようなメンターと出会うことができたおかげで、事業をブラッシュアップすることができたのはもちろん、起業家としても成長できていると感じています。

Q.
あなたにとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

MAKERSを一言で表すと「ヲタクの集まり」です。

一般的な感覚からすると、おそらくヲタクには「怖い」「キモい」「臭い」みたいなネガティブなイメージがつきまとっていると思います。しかし、僕は「ヲタクは、好きなことに熱中することができる人」だとポジティブに考えています。

多様性の塊みたいなMAKERSというコミュニティにおいて、唯一メンバーに共通点があるとすればそれは「全員が何かしらのヲタクであること」だと思います。ブロックチェーンヲタクや梅干しヲタク、農業ヲタクなど本当に色々なヲタクが集まり、自分の好きを事業という形で追求しているのがMAKERSだと思います。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

《ヲタクを生業とするロールモデルになる》
好きに勝るものはない、いつの時代だって世界を変えてきたのは「ヲタク」だと思っています。僕は、アイドルヲタクとしてアイドル領域にフルコミットすることで、ヲタクが生業となることを証明していきたいと思っています。

《アイドルの可能性を広げる》
僕が目指そうとしているのは、アイドル領域にテクノロジーを取り入れ、アップデートすること。そして、アイドルと異分野の掛け合わせによってアイドルの活躍の場を広げることです。この二つによって、アイドルの新しいエコシステムを創ります。

結局のところ、アイドルとヲタクを幸せにする世界を創りたいです。

(*このインタビュー記事は、2019年9月時点のものです)

関連URL

アイドル☆ラボ
ヲタク社長Twitter

その後の活躍

「オタクのオタクによるアイドルのための会社」を。アイドルのために立ち上がったオタク社長の挑戦。

PROFILE

岩上 開人

早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科 4年 / (株)reinno代表取締役社長

中学生のときにAKB48に出会ってから、大のアイドルヲタクに。大学在学中に、政治に特化した広告代理事業やメディア事業を友人と立ち上げたり、Webサイトやアプリの開発案件を受託したりしながらスキルを培うとともに、養成所に所属して役者としての経験を積む。一度は、飲食店向けのWebサービスで起業することを志し、2018年12月に法人登記をするも、MAKERSを通して自分が本当にやりたいことを考えた結果、事業を180度ピボットし、現在はアイドル領域にフルコミット。主に、アイドルに特化したメディア事業やプロデュース事業に取り組んでいる。

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