STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー
“日本から海外へ” “国内の地域から地域へ” 日本人一人ひとりが文化・歴史を発信できる“外交官”に
吉田 亮さん
東京大学文学部4年/株式会社DO THE SAMURAI 代表取締役
MAKERS UNIVERSITY 1期生
真田幸村「辞世の句」ふんどし
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんなことをやっていて、今、どんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?
MAKERSに参加する前は、「サムライを切り口に、日本の文化や歴史に“楽しく”触れるきっかけをつくる」という想いのもと、塾や講演、史跡ツアーやパフォーマンス、海外へのPRなどを行っていました。その後法人登記してからの半年ほど、株式会社DO THE SAMURAIでは、以下の三本の矢で事業を行ってきました。
- 楽座(歴史をリアルに体験)ー歴史イベント、史跡ツアー、講演、和文化体験を通して、リアルに日本に触れる場をつくる。
- SAMULIFE(サムライフ)ーオリジナル商品を通じて、日本に、世界に、和の心を広げていく。
- 歴史ブランディングーその土地のユニークな文化・歴史を再発掘し、付加価値を生み出す。
しかし、2016年9月現在、もっと日本のソフトパワーを高めることに貢献できるように、第二次創業期に入り、次のステップへの準備をしているところです。
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いで応募をし、参加しましたか?
MAKERSのホームページを見たときに、150年前に存在したあるものを思い出しました。 伊藤博文や高杉晋作など、明治維新に貢献した人物を多数輩出した松下村塾です。 これは現代の松下村塾ではないか!との期待から、応募しました。10年後、MAKERS出身の塾生たちがどう活躍しているか、楽しみです。
- Q.
- 実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変化がありましたか?
2016年2月にMAKERSに参加し、4月には法人登記して、半年が経ちましたが、当初の目標通り会社を作り、スタッフにもお給料を払えるようになりました。応募したときは、会社にしてやっていこうという漠然とした想いは確かにあったのですが、具体的にいつやるのか?何をやるのか?みたいな部分はまとまっていませんでした。しかし、最初の一ヶ月で本当にやるぞと覚悟が決まり、実際に今に至ります。
- Q.
- あなたにとって、一番印象に残っている出来事は何ですか?
一番印象に残っているのは、5泊6日の合宿です。僕が参加していたゼミでは、3月の春休みに、5泊6日の合宿がありました。その合宿でゼミの仲間、メンターとともに過ごし、その中で自分が実際に何をやっていくのか、毎日ずっと寝ずに語り合いながら、考え合って過ごしました。さすがに100時間近くほとんど寝ずにストイックに考え続けたことはなかったので、とても印象に残っています。合宿があったからこそ、その後、事業を進めるにあたって、あまり迷わず踏み出せました。
- Q.
- 学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこですか?
圧倒的に違うのは、やっぱり熱量ですね。僕も一年ぐらい前から、個人事業から会社にしたいと思っていたので、1泊2日のプログラムや、ハッカソンに参加していました。こういったプログラムって、そのとき限りは「よしやるぞ」「これやるぞ!」という気持ちになっても、参加した日が一番熱くて、その日以降、次第に熱量が失われていきます。しかし、MAKERSでは、事務局やメンターの方たち、そして仲間もみんな継続的に同じ熱量を持ち続けています。それがあるから、日常に戻っても、日々前進できている気はします。とても良い相乗効果が生まれているなという実感があります。
- Q.
- あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?
同じ志と書いて、「同志」です。
正直MAKERSに参加する前は、同じ塾生の仲間がいるという点にはあまり惹かれませんでした。しかし、半年経った今、やっぱりみんなやってることは全然違えども、それぞれ一生懸命やってる人がいることが刺激になっています。
「ああ、あいつどうしてるのかなぁ」と気になったりとか、逆に気にかけてもらったりとかして、いつの間にか仲間というものを感じるようになりました。それぞれ事業内容は全然違えども、社会を良くしたい、面白くしたいみたいな部分では共通していて、悩んでいる部分も似ていたりしていて、相談したりできる人が身近にいることは有難いです。
- Q.
- あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。
《日本のソフトパワーを高めたい》
弊社のビジョンは「“日本から海外へ” “国内の地域から地域へ” 日本人一人ひとりが文化・歴史を発信できる“外交官”に」です。日本から海外へだけでなく、日本国内どうしでも地元を発信できる人にみんながなって欲しいと思っています。そうすることで、日本全体の文化の質、つまりソフトパワーが高まります。
論語の「未来を生きる人たちは、先人がやったことではなく、先人がやろうとしたけどできなかったことをやるべきだ」との言葉に感銘を受け、人生を通して、世界平和のために生きようと決めました。
そのためには、食糧、エネルギー、難民問題などなど、様々な課題を解決する必要があります。そのなかでも、日本、そして僕自身が何をすべきか、したいのか考えた結果、日本のような経済成長が止まった国は、軍事力や経済力(ハードパワー)ではなく、その国の文化や人の魅力(ソフトパワー)を磨いていくべきだ。軍事力や経済力だけではなく、文化の力で、世界の信頼を得ていくような国が増えていくべきだ、日本をその一例にしたいと決めました。
そして、大好きな《サムライ》の力で、日本のソフトパワーを高めたい、それは僕たちしかできないんじゃないかとの想いから、「日本人一人ひとりが文化・歴史を発信する“外交官”に!」というビジョンを掲げています。
(*このインタビュー記事は、2016年10月当時のものです)
メディア掲載歴
・2016年05月18日 岐阜新聞に特集掲載
関連URL
その後の活躍
・神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」、日本初ソーシャルエンジェル出資で約1億円の資金調達を実施
・神社とお寺のお参り記録を共有する『ホトカミ』で、100年後も残る価値を生み出したい。
・「一般人の僕が神社お寺の事業を始めた理由」と「僕の生きる道」

PROFILE
吉田 亮
東京大学文学部4年/株式会社DO THE SAMURAI 代表取締役
在学中より「サムライを切り口に、日本の文化や歴史に“楽しく”触れるきっかけをつくる」という志のもと、毎週、世田谷松陰神社の歴史資料館で塾を開講、史跡ツアー・歴史イベントを主催。2016年4月に法人化。仲間とともに新たなスタートを切りました。株式会社DO THE SAMURAIでは、「“日本から海外へ” “国内の地域から地域へ” 日本人一人ひとりが文化・歴史を発信できる“外交官”に」というビジョンのもと、地域の歴史ブランディングなど新たな事業に取り組んでいます。