STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー
全員が「必ず何かやり遂げるために来ている」コミットメントの強さが刺激的だった。
小林 忠広さん
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(修士1年)
MAKERS UNIVERSITY 1期生
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんなことをやっていて、今、どんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?
大学入学当初からずっと中学生のラグビーコーチをしていました。小学生から続けていたラグビーを高校でやめた後、恩師の方がコーチに誘って下さったお陰で、行き場のないエネルギーを全てコーチすることに注いでいました。
ワシントンD.C.のAmerican Universityへの留学をした後、グローバルに活躍するためには、もっともっと多くのスポーツに根差した経験が必要だと痛感しました。その後、機会とご縁を得て、日本ラグビーフットボール協会でU20日本代表の総務補佐を行ったり、日本オリンピック委員会のコーチングに係る事業の補佐を行いました。
現在はアメリカでスポーツ教育を行っているNPO、Positive Coaching Allianceの活動を日本で広めるべく活動しています。
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いで応募をし、参加しましたか?
最初に見つけたのはFacebookでのシェアで、普段は意識高いやつだなって流すんですけど、MAKERSっていう名前にひかれました。「つくる」っていうのは、僕自身もスポーツの新しい指導者のシステムを創りたいっていう想いがあって、でもどうすればいいのかわからなくて。MAKERSっていう名前にひかれて、面白そうだなって思いました。メンターの名前とかにひかれたっていうよりは、”新しいものをつくる人が集まる”って書いてあって、自分はチームメンバーと別に一人で進めようと思ってたんですけど、そういう仲間が集まるとこに行ったら楽しいことが起きるんじゃないかなと期待して参加しました。あとはスポーツ系の知り合いは多かったんですが、学生起業してるやつとか友達ではいたけど、もっと日本・世界で、若くて新しいものを作りたいっていう人に本当にあったことがなくて。そういう人に会える経験だと思ったんです。
- Q.
- 実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変化がありましたか?
まだ終わってないから結論づけるわけじゃないですけど、焦りってのはあります。逆に自分一人でやってたら、自分と達成したいことと時間軸っていう流れしかなかったんですけど、そこの自分の周りに同じようにおっきなものに挑戦してるやつがいて、そのことの悪く言えばレースだし、よく言えば、一緒に目指したいものに向かって進んでるっていう状態で、そこのある意味の優劣。進んでるか進んでないかってい軸が増えたことで。自分がやんなかった一秒1時間って、それをどれだけやりたかった人がいるか考えろって良く言いますけど、同時にやってるやつがいるから、そいつらが進んでる分、自分イケてないなって思えるっていうのが追加されたっていうのがMAKERSでの変化かなと思います。
- Q.
- あなたにとって、一番印象に残っている出来事は何ですか?
2月の事前カリキュラムで聞いたリバネスの丸さんの話です。20世紀までは事に仕えるのが仕事だったけど、21世紀は事を仕掛けるのが仕事という話。仕掛けていくことがあるべき姿だという話に感銘を受けた。なんとなく、学生でも社会人でも自分で何かやるまでは、何かものに従うというか、上の人から学ぶっていう、その学ぶ姿勢があったとしても、学ぶ姿勢が続けられたことによって、仕事=既にあるものを回していくとか、物事ベースで仕事って決めると思う。でもそうじゃなくて、自分が持ってることとか達成したい社会像とかを仕掛けていく、作り上げていくことが、これからのあるべき姿、21世紀の人生かける仕事だという言葉が自分の中に残っています。逆に言えばそれがスタンダードになるのが21世紀だと思うから、分岐点に立っている我々が社会に対してプレゼンスを発揮していきたいと強く思った話でした。
- Q.
- 学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこですか?
手取り足取りとかじゃなくて、いい意味で放置されるのが良かった。自分でやれと。自分が持ってる志ややりたいことが前提でMAKERS UNIVERSITYに来ているから、与えられなくても、自分から探して挑戦する人しかいない。誰かが何かしてくれるのを待つんじゃなくて、自分から仕掛けるのが当たり前ってやつが集まっている。話も経験をシェアするというよりは、目標に近づいたことベースで話されるから、いい意味で焦るし、触発を受けます。
世の中には、学生でも社会人でも何かやりたいってやつはいても、受け身で、やろうよって言っても1歩2歩が遅い印象。でもMAKERSのやつらって、とりあえずやろうよって話になったら時間関係なしに動く姿勢がある。それがスタンダードになっちゃうと他の学生・社会人と話してても少しつまらなくなるんですよね、遅いなって。他のプログラムと比べても、「必ず何かやり遂げるために来る」っていうコミットメントの違いがあると思います。
- Q.
- あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?
なれ合いだったら、サークルとか学生団体とか普段の学校とか仲良い人同士でお互いの活動を励ましあったりとか支えあったりすればいいと思うんですけど、MAKERSはいい意味でたたき合える場というか、やってないやつに対してちゃんと批判をいえる場であるというか、やってないとやってないじゃんって上の人から言えるんじゃなくて大きな事達成したい人同士で言えるっていうのはすごい良い場だなって思う。
おっきなもの達成したいと思ってるからこそ、言われえたときできてないなって思うし、逆に言えるし。目的があるとか、人生において、そういう仲間が集まってるからこそ本当の相手に対して、親身になって意味のある批判ができる場所ですね。
- Q.
- あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。
底上げ型の社会を実現したいと思っています。社会に循環をもっと生み出したい。1人1人は十分に社会に変化を生み出せる力を本来はもっているはずなのに、環境や教育が、その力を阻害してしまっている。それはラグビーでも同じ。良いチームでは、みんながみんな、出来る範囲で役割を本気で全うします。だからこそ、最後の最後で勝つことが出来る。世界のみんなとチームを組んで、トップダウンじゃなくてボトムアップな社会の実現を目指したいと思っています。そのためにはスポーツ業界・スポーツ教育でも、もっと循環が必要なんです。上から言われたことを指示通りに行うといった封建的な環境を変えることで、新しい未来を作る一端を担うことが出来ると考えています。
(*このインタビュー記事は、2016年10月当時のものです)
メディア掲載歴
その後の活躍
・「みんなが幸せを実感できるゴルフ場」 栃木県ゴルフ場の3代目、小林忠広さんが挑む
・パラスポーツで社会と関わる!「2020」に自分を刻印するプロジェクト、始めます!ー小林忠広(前編)

PROFILE
小林 忠広
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(修士1年)
小学生よりラグビーを始め、高校時にキャプテンとして全国大会に出場。大学時に中学ラグビーコーチを始めたの機に、広く日本のスポーツ教育に携わることを志す。競技者・子どもが、勝利の裏に蔑ろにされている日本の根性指導の在り方に強い課題感を持ち、取り組みを始める。2014年にASHOKAのスピーカーフェローとして来日した、ジム・トンプソンのPositive Coaching Allianceの活動に、日本の指導環境を変え得る可能性を感じ、日本で展開するべく活動している。慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所共同研究員。UNOSDP主催ユースリーダーシップキャンプ2016参加。