MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

MAKERSほど「起業家たるものこうあるべき」という指針がないプログラムは他にないと思います。

古井茉香さん

早稲田大学 社会科学学部 3年 / Senbay(せんべい)株式会社 代表取締役

MAKERS UNIVERSITY 10期生

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな想いで、どのようなことに取り組んでいましたか?

おまつりに心を奪われて以来「地域が持続的に祭りを承継できるような仕組みづくりをしていきたい」という想いで、お祭りを活用したビジネスを模索しながら、検証を重ねていました。2024年夏には、海外大生とお祭りを英語で学ぶサマースクール「おまつりカレッジ」や、Uターン就職者向けの企業研修「おまつり研修」など様々な企画を実施していました。しかし、自己資金で自分が責任を負えない範囲まで手を伸ばした結果、2024年夏にクライアントさんとのコミュニケーションミスで数十万の借金を背負い、翌月からの生活費がゼロになる、という普通の学生にとっては辛い経験もしました。
しかし、なんとしてでも、「お祭りと生きていきたい」、「お祭りを未来に繋げられる事業を作りたい」その一心で個人口座の通帳と睨めっこしながら、事業の構想をしていました。

Q.
現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?その事業やプロジェクトに挑む背景や想いも含めて教えて下さい。

現在は、「誇りを持てる故郷をつくる」ことを目指し、いくつかの事業を展開しています。なかでも力を入れているのが「おまつりインターン」です。これは就活生に向けた採用を見据えたインターンプログラムで、日中は地域の企業で働き、夜はその企業の人と一緒にお祭りに関わる体験社員とお祭りに参加する体験を提供しています。仕事と文化の両面に触れることで、地域の暮らしに自然と溶け込めるようなきっかけになり、地域で挑戦できる未来の自分を想像できることを目指しています。

この取り組みは、次年度の新卒採用エントリー数を増やすことを目的に、学生の帰省時期に5日間で行いました。参加した学生は、日中に各企業で働き、夜は「青森ねぶた祭」に参加。弊社側では、学生が地域企業で働く様子、企業の社員さんが企業で働き、お祭りにも励んでいる様子を動画にまとめました。秋以降は、次年度の「青森で働き暮らしたい新卒人材」を増やしていくための、SNSを活用した採用ブランディング支援を実施予定です。それを通じて、おまつりインターンに来た学生に広告塔となってもらい、地域で働き暮らすネガティブなイメージを変えていきたいと考えています。

Q.
MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?

揺れ動く自分を受容してくれる環境だと考えて応募しました。冒頭でも話したように、本当にお金が無くて困っていた時、自分のスキルやネットワークを活かしてお金を稼ごう、と青森県の人材領域で会社を経営されている代表と運良く知り合い、そこで業務委託として、共同で事業を回すことになったんです。そこで、青森県の企業が新卒人材の採用に困っているという話を聞くようになり、自分の力で青森県にルーツがある学生や地域に関心が高い学生を集めてイベントを開催したところ、企業さまが非常に喜んでくれて。
自分の新卒人材との強いネットワークで企業が喜んでくれるなら「人材×お祭り」で何か面白いことができるかもしれない、と、少しずつ経済性が担保できる事業の構想が固まり始めた時期でした。
MAKERSに参加してすぐの合宿も本当にお金がなかったので、合宿所に炊飯器と温水ポッド、味噌汁の素と白米を持ち込み、合宿中の食費を浮かしていた時もありました(笑)
そして、青森県内の人材領域の課題に向き合いながら、お祭りのことも考える日々の中で、「おまつりインターン」という祭り期間中に学生が企業でインターンできる仕組みがあったらいいんじゃないかと思いつき、そのアイデアを実現する過程をMAKERSのプログラムと共に乗り越えたい、上手くいかなくても気持ちが揺れ動いてもどんな自分も受容してくれるMAKERSコミュニティにいながら軌道修正すればいいだろう、 という期待感があり応募しました。

Q.
実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変容や進化がありましたか?

「こう在りたい」を前よりも素直に言えるようになりました。MAKERS UNIVERSITYは、事業を1回売却した人もいれば、任意団体の運営から法人を登記したばかりの人、海外出張に行きまくりながら生活をしている人、事業も性格もみんなバラバラで、根本の考え方も成長速度も異なります。みんなそれぞれ異なるからこそ、「そういう頑張り方があっても良いよね」という自分の事業色を大切にするカルチャーがあると感じています。私は元々、「我が道を行く」というタイプだと思っていたのですが、時々心が揺れ動く時もあり、自分はどんな事業でどんな未来を描きたいのか、思い悩むこともありましたが、私は私の頑張り方で、ユニークにかっこよく前進させていただきます、と力強く応えられるようになった気がします。

Q.
荻原ゼミが自分自身や事業に与えた影響、メンターである荻原さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。

この10ヶ月間、荻原さん(通称くにさん)に数えられないほど様々な局面で支えてもらいました。2025年4月に会社を立ち上げてから、授業に通いながら、青森県の企業に通い営業活動をして、法人口座開設、契約書、請求書の作成など、普通の経営者なら難なくこなせることが私は全て初めての状態で、この10ヶ月プチパニック状態でした。口座開設でミスをして、顧客企業側に迷惑をかけそうになった時も、深夜1時近い「会食成功したよ!」の報告&ネクストステップ相談をしても、どんな時でも暖かく応援してくださいました。月1回のゼミでは、心を安定させながら事業に集中できる精神的なメンタリングと、事業を良い方向に持っていく体系的なメンタリングの両方を丁寧にしてくださり、魂と能力を統合させて昇華していく力が身についたような気がしています。また、問いの解像度を上げる特訓をしたような気がします。立てるべき問いの質によって、取るべきアクションの質も変わってくる。ということを学びました。

Q.
MAKERS UNIVERSITYに入学してから、一番印象に残っている出来事は何ですか?

一番印象に残っているのは、MAKERS応援団であるABEJA岡田社長の那須塩原合宿です。2日間かけて、創業したての私達に組織運営からリスクマネジメント、営業戦略など多岐にわたって経験談をもとに手厚く教えてくださいました。当時、「営業はできているけど、青森と東京の往復をしているせいで商談機会が単発になってしまい、クロージングまで結びつかない」という課題がありました。しかし、岡田さんのアドバイスより「『御社のために私の頭と時間を精一杯使わせてください。』と熱意を真っ直ぐ伝えて、とにかくお客さんの近くにいる時間を少しでも長くできるように、1週間青森に張り込みなさい」、と教えていただきました。そこで、実際にお客さんの会社近くのホテルに1週間程張り込みをして、会社に通い詰めて、ひたすら課題を深掘り続けました。その結果、無事成約までつなげることができました。BtoB領域で、企業側から信頼を獲得していくためには、やはり立ち振る舞いも大事とのことで、ある程度お金に余裕ができたらオーダースーツなんて買ったらどうか、なんていうアドバイスもいただき、事業にレバレッジをかけていくために人生のハック方法を先輩起業家に教えていただけた非常に貴重な機会でした。

※MAKERS応援団ABEJA岡田さんを囲む会について(昨年の様子)

Q.
MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。

やはりMAKERSの仲間の存在、特にゼミの仲間の存在が大きかったように感じています。毎回ゼミ終わりに、あるゼミメンバーが各ゼミ生とくにさんとのメンタリングで助言してもらっていたことと、メンバーからのフィードバックメッセージを送ってくれるゼミメンバーがいて、第三者の視点で心強い言葉をもらえるのは心の支えになりました。また、ゼミ生以外にも、MAKERS生同士で私が住むシェアハウスに遊びにきて夜な夜な事業や人生の話をしたり、ゼミメンタリングで議題に挙げるまでには行かないけどモヤモヤしていることなどを話していました。そんなハートが熱い同志との出会いと時間があったことで創業1年目を乗り越えることができたので、MAKERSがあって良かったと感じています。シェアハウスの居心地が良すぎて、私が住むシェアハウスに引っ越したMAKERS生もいました笑

Q.
学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?

一つ目はカリキュラムがないこと、二つ目は、若き起業家を信じる力ではないでしょうか。近年、スタートアップ5カ年計画などもあり、各所で創業支援なども充実していると思います。しかし、MAKERSほど「起業家たるものこうあるべき」という指針がないプログラムはないと思います。これまで他社が開催するインキュベーションプログラムにも参加したこともありました。しかし、事細かにカリキュラムが組まれており、それにカリキュラムについていけない、創業者や創業者の状況によって、事業の形も変化させていきたい、と考えていたので、劣等感のようなしんどさを感じていました。しかし、MAKERSは、事務局もそうですし、プログラム全体の設計が「あなたならきっとできる。あなたを信じている。」「どんな道を選んでも、あなたを信じる。」というメッセージを投げかけてくれているような気がします。信じてもらえる状態が結果最大のパフォーマンスを生んでいるような気がします。

Q.
あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

魂を見透かす「真実の口」ではないでしょうか。

学生起業もMAKERS立ち上げ初期と比べると、そんなに珍しくなくなって、それっぽくやり過ごすこともできるんだと思います。しかし、生半可な気持ちで事業をやっていたり、自分の気持ちに嘘をついて取り組んでいなかったら、すぐバレる。曝け出せばされけ出すほど、自分の成長につながっていく真実の口のように感じています。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

「お祭り」は「生きる意味を過去と地続きとなった今へ、そして未来へつなぎ続ける営み」です。
今、AIの発展により、今よりもより多くの人々が「生きる意味」「労働する意味」を問う時代に突入していくのではないでしょうか。お祭りは、どんな時でも、長い間、その土地に生きる人々に命を未来に繋げる誇りを育んできました。おまつりを通じて、都市部と地域間、他地域間、最終的には、世界と日本を繋げ、地域で誇りを持って挑戦をするチャレンジャーで溢れた未来を実現したいです。丁寧に一歩一歩前進します。

(*このインタビュー記事は、2025年9月時点のものです)

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メディア掲載歴

働いたあとは祭り参加!?「おまつりインターン」の初日に密着! 青森県青森市
批判者ではなくゲームチェンジャーになる。Z&C初の“起業した元インターン生”が、地元青森での「お祭り事業」の立ち上げから学んだこと
【八戸三社大祭】 山車制作や引き子体験「おまつりインターン」始動
グローカル人材、八戸三社大祭で育成 中高生向けサマーキャンプ

PROFILE

早稲田大学 社会科学学部 3年 / Senbay(せんべい)株式会社 代表取締役
高校時代に地元青森にて都会と地方の教育格差解消を目指した学生団体を設立。東北の企業や日本青年会議所等から協力を得て、教育事業やまちづくりに携わる。大学進学後は、株式会社Zebras and Company にインターンとしてジョインし、地域型インパクト投資やゼブラ企業の普及活動に携わる。2023年、経済産業省主催社会起業家アクセレレーションプログラム「ゼロイチ」一期採択。2025年4月にSenbay株式会社を設立。青森県八戸市出身。早稲田大学社会科学部在籍。2002年生まれ。

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