STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー
MAKERSは「異端児たちのホーム」。最終的に帰ってこれる場所だと思います。
大浴 拓也さん
横浜国立大学3年経営学部経営学科 / 株式会社Next Paradigm 代表取締役
MAKERS UNIVERSITY 4期生
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな想いでどんな活動に取り組んでいましたか?
MAKERSに応募する前は『オフィス書店』の構想を立ち上げ、慶應のビジネスプランコンテストで賞をいただいたものの、マネタイズやオペレーションが固まりきっておらず、どうしようもない状況で、そんな状況で資金調達が決まってしまい、マネタイズの出口も全く見えないまま、どうにか事業にしようともがいている最中でした。
- Q.
- 現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?
現在はオフィスに初期費用0円で簡単に書店が作れるサービス『オフィス書店』、そして最近立ち上げたばかりですが、今日から使えるビジネスノウハウをまとめて届ける『biz-tip』というメディアを運営しています。
ビジョンも固まりきっていなかったところをはっきりとさせ、来たるプロジェクト型社会(会社という枠組みの意味が薄くなり個人が複数のプロジェクトにアサインされて仕事をする社会)に向けて、プロジェクト間でもっとノウハウやナレッジをシェアしあえる仕組みづくりをしたいというビジョンのもと事業を進めています。
もともと、僕は攻殻機動隊というアニメが大好きなで、攻殻機動隊のように一つのプロジェクトのためにメンバーが招集され、個人が持つ能力を発揮しあい仕事を進めていくというシチュエーションが大好きなため、それを手伝える仕事がしたいと思っています。
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?
正直、MAKERSへの応募の動機は、起業の仲間集めという側面が大きかったです。
多数あるアクセラレータプログラムの中でMAKERSは参加した塾生の評判もよく、とてもいいプログラムだということを過去の参加メンバーだった友人から聞いており、そこに集まる優秀なメンバーと一緒にビジネスがしたいという想いをもっていました。
また、仲間とまでいかなくても、普段から気兼ねなくビジネスの話しができ、各自の持つアンテナから得られた情報をシェアしあえる仲間が欲しいという想いもあり、応募しました。
- Q.
- 実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変化や進化がありましたか?
実際にMAKERSに参加してみて、起業の際の仲間集めという目的は全く達成されませんでした。
というのも、MAKERSに集まっているメンバーの多くは各自に自分の”好き”を持っていて、それをビジネスにしたいと考えている人が多いからです。
MAKERSの参加理由だった一番大きな目論見は外れてしまったものの、普段からビジネスの話しが気兼ねなくでき、自分が理想とする世界を語り合える大事な仲間ができたのは大きな収穫でした。
互いに見ている領域が違うからこそ、一緒に飲んだ時に面白い情報が入ってきたり、話していて視座を高めることができるメンバーに会えたために自分自身の視野が広がったり、一つ上の世界を見据えて事業を推し進めることができました。
- Q.
- 小笠原ゼミやクロコムが自分自身や事業に与えた影響、メンターである小笠原さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。
年齢が若い人自分のような人間がビジネスを立ち上げようとしていたり、大きなことをしようとすると、周りの大人がすごい!とか立派だ!と持て囃してくれることは往々にしてあるのですが、黒越さんはいい意味でそういった態度を取らず、ある意味特別扱いではなくドライに接してもらえたことはいい経験になりました。
小笠原ゼミでは、小笠原さんが真剣に自分のビジネスの話しを聞きながら、時に最先端の技術についてや、今、小笠原さんが手がけている事業の話しを聞き、視野を広げることができましたし、自分の事業がうまくいかなかった時にはメンターとして支えていただけたことを感謝しています。
※注1)起業特別ゼミは、通称クロコムは、ファイナンス領域のメンターを務めるデジサーチアンドアドバタイジング黒越社長が主宰する特別ゼミ。黒越社長は、創業期のファイナンスを主に扱う「ファイナンスゼミ」と、この「起業特別ゼミ(クロコム)」の2ゼミを受け持っています。 この「クロコム」のみ、他の起業家ゼミとの兼ゼミが可能なため、1期生・2期生・3期生・4期生も、軸足となるゼミに所属しながら、クロコムに参加をしていました。登記済もしくは、MAKERS実践期間中に登記する予定のメンバーのみが参加できる名物ゼミです。
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYに入学してから、一番印象に残っている出来事は何ですか?
MAKERSでの一番の思い出は、2月の事前カリキュラムで、夜中にみんなで語り合ったことです。
MAKERSでは、2月に事前カリキュラムとして4泊5日のような長期の合宿が頻繁に行われるのですが、その合宿にて、多種多様で、それぞれの”好き”を突き詰めたメンバーと自分が目指す世界を語りあったのは本当に楽しかったです。
チョコレートが好きでガーナのカカオの価値をあげたいとガーナに休みのたびに通う女子大生やザンビアの人に医療を施したいとザンビアに病院を作ろうとしている人、フィリピンのスラムで家を建てながら、スラムで生活をしている人など、普段生活しててはなかなか知り合えないような優秀な変わり者とたくさん出会ったことがMAKERSの一番の財産なのではないかと思います。
- Q.
- MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。
MAKERSに入ったからこそ得られたのは、多くの優秀な変わりものとの出会いです。
自分の好きが明確にあり、それを突き詰めている人たちはMAKERSみたいな場所がない限り集まることはないと思います。
そういう人たちと話しをしているだけで自分の世界が広がるし、貴重な財産だと感じています。
- Q.
- 学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?
一番の違いは変にビジネスっぽくないということです。
ビジネススクールや起業家支援プログラムでは一番強くマネタイズが問われます。
どうやってお金を生むのか、それは確実に伸びそうなのかということを昼夜問われ、質問する側も投資家であることが多いです。
一方MAKERSでは最初に来るのがお金ではなく”好き”という感情だという印象を受けました。
そして、その好きをもとにどうやってお金を稼げるようにするのかをMAKERSがメンターや仲間との話し合いをもとにサポートするという仕組みができています。
- Q.
- あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?
「異端児たちのホーム」です。MAKERSはいい意味で変わりものの集まりのため、 そういった人たちが自分たちの好きを存分に語り合える場所だと思います。
また、外の世界でうまくいかなかったり落ち込んだことがあってもお互いに励ましあったり高め合うことができるという意味で最終的に帰ってこれる場所だと思います。
- Q.
- あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。
Next Paradigmが目指しているのは「ビジネスにおけるナレッジシェアを簡単にできる世界」です。
たとえば、エンジニアは開発をしようとするとまずネットでの検索から入ったり、自分が作ったコードをオープンソースとして公開したりするなど、ナレッジシェアの文化が根付おり、他人がすでにした仕事をもう一度することを嫌う文化があります。
しかし、営業や人事などのいわゆる文系職は、こうした文化があまり根付いていません。
実は他社も同じ課題を抱えているにもかかわらず、企業を超えたナレッジシェアが不十分なばかりに社会全体の発展が停滞しているのはもったいないと思います。
そこで、私たちはすべてのビジネスパーソンがナレッジシェアをスムーズにできるようなプラットフォームになりたいと考えています。
(*このインタビュー記事は、2019年9月時点のものです)
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PROFILE
大浴 拓也 横浜国立大学3年経営学部経営学科 / 株式会社Next Paradigm 代表取締役
オンラインで人工知能の学習サービスを展開するベンチャー企業の元事業部長。
入社時、突破率20%の機械学習エンジニア選抜試験を突破。
人工知能エンジニアとして働くがマネジメントに興味が移り、チームリーダーを経て、4月より第二事業部長を務める。
2018年8月より起業を決意し退社。
「ナレッジシェアをスムーズに」のビジョンの元、オフィスに簡単に書店を作れるサービス『オフィス書店』や今日から使えるビジネスノウハウをまとめて届ける『biz-tip』のメディアを運営する。