MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

超低コストなロボットアームと、それを用いた自動化サービスの開発を実現

樋口 翔太さん

筑波大学大学院 知能機能システム学位プログラム

MAKERS UNIVERSITY 5期生

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな想いで、どのようなことに取り組んでいましたか?

幼い頃から工作が大好きで図書館にある工作の本を制覇する勢いで色々なものを作っていました。小学校のときにはロボカップという自立型ロボットの大会に出会ってからロボット開発に夢中になりメカ・回路・プログラムの開発を行ってきました。中学卒業後はロボット開発を続けたいという思いから高専に進学し、2017年には夢だったロボカップ世界大会での優勝を果たしました。その後、約2年間はロボットの大会ではない色々なプロジェクトのエンジニアポジションを通じて様々な経験を得ました。

Q.
現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?その事業やプロジェクトに挑む背景や想いも含めて教えて下さい。

超低コストなロボットアームと、それを用いた自動化サービスの開発を行っています。高専時代にトマト収穫ロボットの研究を行っていました。当初入手できる中でも、かなり安い100万円程度のロボットアームを使って開発を行っていましたが、それでもなお実際に農家に導入するにはコスト面での障壁が高いという事実を目の当たりにしました。
今後も、農業だけでなく飲食業など様々な分野で人手不足が深刻化していき、確実に生産性向上が必要になってきます。これらの飲食業や農業の作業において、もっとスペックやコストが最適でシンプルなロボットアームがあればと思っており、なければ自分で作ってしまおうと開発を始めました。

まずは、ロボットと同じレベルで興味のある領域で現場経験もある飲食業で、このロボットアームを用いたサービス展開を考えています。飲食現場は現場の方々のチームワークで成り立つようなものなので、そこへ突然ロボットを導入するとなると様々な課題が生じますが、この問題を克服したスムーズにロボットによる自動化を導入できるようなモデル構築を行っています。

Q.
MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?

昨年まで7年間、新潟の高専にいたというのもあり、工業以外のことが専門の人に出会いたい、高専以外の所でも面白い仲間が作れたら良いな、と思っていました。
そこでたまたま知り合いにMAKERS生が何人かいて、どんなところなのか聞いてみたら「面白い人に会える」ということで、面白そうだなと思い参加しました。
実際に、MAKERSには今まで会ったことがないタイプの面白い人がいて新たな視野や価値観を得ることが出来ました。

Q.
上村ゼミやクロコムが自分自身や事業に与えた影響、メンターである上村さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。

今まで、開発を中心に行ってきた自分にとっては、AI事業のALBERTの創業から上場までを経験した上村さんからの月1のフィードバックは、とても大きな自信になりました。他のゼミと比べて技術的な議論も行えるのも良かったです。またepiSTのアドバイザーでもある、ロボットアーム事業のライフロボティクス尹さんともお話することができ、もうやってやるしかないという気持ちになりました。

MAKERSを通して、芋づる式に自分の事業へのヒントや、共に行う仲間を見つけることが出来たと感じています。
様々な領域で自分の事業やプロジェクトをどんどん進められる仲間を得られたのはとても大きく、そういったメンバーとの進捗共有や情報交換は自分にとって非常にモチベーションになりました。

Q.
学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?

事業のやり方にフォーカスするところがほとんどの中、事業に対する思いにフォーカスしているのが大きな違いだと思います。今までは、事業の技術的な部分やビジネスモデルばかりが重要であると思っていたところがありましたが、よくよく考えてみればロボットに対する思いが強いから今の活動を行っている訳で、そこについて深ぼっていくのには新鮮さがありました。

Q.
あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

面白い人ばかりのクラスメイトに会える場所だと思います。
MAKERS5期生の人数は約50人で、ちょうど良く、学校のクラスの中にいるような感覚になります。MAKERS UNIVERSITYはUNIVERSITYとついていますが、大学というよりは高校に近いような場所だと思います(高校生の経験はありませんが笑)。そんな気の通じたクラスメイトと事業のことを話し合えるのはとても楽しいです。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

Closerは人間がやる必要のない⼤変な作業はロボットによって⾃動化をすることが当たり前の世界の実現の実現を目指しています。
日本は2030年には人手不足が644万人まで到達するとされており、ロボットの自動化による生産性向上が必要とされています。しかしながらロボットの導入に関する調査によると、いずれの業界においても約半数以上が「コストが高い」ということが障壁になっています。
まずは、このコスト問題を解決するとともに、最終的にはロボットを利用した様々な自動化を実現するプラットフォームの構築を目指します。

(*このインタビュー記事は、2020年9月時点のものです)

関連URL

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メディア掲載歴

朝日中高生新聞「異能日記3-6」

PROFILE

樋口 翔太 筑波大学大学院 知能機能システム学位プログラム
筑波大学大学院知能機能システム学位プログラム所属。長岡高専卒。小学生のときにロボット開発を始め、2017年にはRoboCup世界大会優勝、Asia-Pacific大会優勝を果たす。孫正義育英財団3期生。高専機構理事長特別表彰を2度受賞等。

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