MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

僕にとってMAKERS UNIVERSITYは「見えない後ろ盾」です。

高山泰歌さん

慶應義塾大学 環境情報学部在学中/株式会社ONE NOVA 代表取締役

MAKERS UNIVERSITY 3期生

Q.
現在、どんな事業やプロジェクトに取り組んでるか教えて下さい。

One Novaとspongeの2つのブランドを運営しています。

One Novaは、メンズのボクサーパンツを作っています。冒険する人、アウトドアやキャンプ、登山が好きな人に向けて、3日履いても臭わないなどの機能性がある、オシャレであることを売りにしたパンツを作っています。最近はたくさんのお客様に買っていただいてるような状況です。

もう1つのspongeは2021年7月に新しくリリースしたブランドで、女性の尿漏れと生理の問題を両方一緒に解決するショーツです。今まで世の中に生理用ショーツはたくさん出ていましたが、その中でもきちんと尿漏れに向き合っている商品はかなり少なく、私達は尿漏れにフォーカスをし、このspongeというブランドを育てていけたらと思っています。

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前は、どのようなことに取り組んでいましたか?また、MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?

MAKERS UNIVERSITYに入る1年前からパンツ事業をやろうと仕込んでいました。2017年の4月に大学に入学し、その後、仲間を誘って一緒にパンツをやろうと決めて走り始めました。インドに行ったり、服が作られている現場を見て勉強したりしました。パンツが作れるかもしれないという時期に、先輩に勧められてMAKERS UNIVERSITYを知りました。自分と同じように起業する仲間と知り合いたい、パンツをどうやって売るかアドバイスをいただきたいという想いで応募しました。また、HASUNA代表の白木さんの起業家ゼミ「白木ゼミ」に入りたいのと、先輩起業家や大物たちと会えるという期待もありました。

Q.
ターニングポイントや転機などがあれば教えて下さい。

「世界一透明なパンツ」というコンセプトでクラウドファンディングを実施しデビューしたOne Novaの次なる新商品として、「世界一透明なくつ下」を2019年4月にリリースし、同タイミングでクラウドファンディングを始めました。しかし、100万円程度しか集まらず、それまで売りにしていた「透明性」というコンセプトのままでは無理だと気づきました。その後、一旦チームを解散し創業メンバーとの2人の状態に戻して、これからどうするか原点に立ち返り、たくさん話し合いをしました。

そして、お客様は何を求めているかというところを見直しました。確かに、透明性というコンセプトは社会的意義はありますが、ただ日本のお客様はそれをそこまで重要視していませんでした。透明性だけを売り出すのではなく、順番を変え、まずは履いていて気持ちがいい、そして明らかに他のものとは違うという機能性を届けて、それから透明性やサスティナビリティーを整えていきたいと考えが変わりました。

2021年7月にリリースした新ブランドspongeのアイデアも、話し合いの中で生まれました。コンセプトを変えた新しいOne Novaのパンツは、海外のクラウドファンディングでしっかり実績を出し、その後日本で実施したクラウドファンディングも1000万円以上集まり、一般販売も始め、現在は継続的に販売しています。

Q.
新商品を出すタイミングで、クラウドファンディングを実施するのは何か理由がありますか?

クラウドファンディングのいいところは、売れたことを証明できるところです。例えば、自分たちのECサイトで1000万円販売しても、その事実は社内以外は誰も知りません。一方、クラウドファンディング上で1000万円販売すると、1000万円売り上げたという実績が永遠にそこに残るわけです。そこに大変意味があります。今後販売していく上でも、お客様に説明する際に、「デビューする時にクラウドファンディングで1000万円集めたんです」と伝えると一気に信頼を勝ち取ることができます。それだけではなく、金融機関や他の会社の人に説明するときも、一気に信頼を集めることができました。クラウドファンディングにはかなり助けてもらいましたね。

Q.
MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。

4月に行った最初のクラウドファンディングの立ち上げをMAKERSのみんなと一緒に迎えることができ、心強さがとてもありました。加えて、みんなから「パンツくん」「パンツくん」って呼ばれて嬉しかったですね。
みんなそれぞれプロジェクトを頑張っていて、自分がプロジェクトをスタートできた時にみんなから祝ってもらえたり、うまくいかなくなった時はちょっと紹介できる人を紹介しあったり、同じ起業家としての悩みの交換できたり、自分の支えになりました。

Q.
学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?

大学のビジネスコンテスト運営サークルに所属し、ビジネスコンテストを運営していましたが、大きな違いは、MAKERS UNIVERSITYは縦のつながりがしっかりあるところだと思います。7期までちゃんと続いてることに価値がありますし、他のビジネスコンテストって同窓会できないですよね。MAKERS UNIVERSITYは、縦の同窓会をやろうと思ったら割と簡単にできると思います。デモデイがあるのも他との違いですよね。
DEMODAY:https://makers-u.jp/demoday2021

また、MAKERS生というだけで、直接会ったことない人とでも一体感が生まれたり会話が弾んだりしたことは嬉しかったです。MAKERS生と名乗ると信用してもらえることもありました。

Q.
あなたにとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

「見えない後ろ盾」です。起業家にとって普段は別に気にはしないけど、でも確かにそこにいるような存在です。常に心を支えてもらっているわけではないのですが、本当に困ったらとりあえず飛鳥さん(MAKERS生全員のお母さん的存在)に相談したらなんとかなると思っています。以前、事業があまりうまくいっていないときでも、飛鳥さんがイベントに呼んでくれたことが結構嬉しかったですね。飛鳥さんは、事業を応援してるっていうより、人を応援してくれている感じがします。どんな私でも受け入れてくれるんだろうなという安心感がとてもあります。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

「One Novaでしか体験できない比類なき気持ちよさ」を提供したいというビジョンがあります。
私たち人間は、服を着るだけでちょっとストレスを抱えたりしますよね。動きづらい、ずれる蒸れるなどいろいろあります。また、尿漏れや生理など、体が持っているどうしようもない制限もあります。そのストレスを少しでも軽減できたらと考えています。

そのために、気持ちよく動ける、気持ちよく走れる、気持ちよく歩ける、気持ちよく踊れる、飛べるなどそういった人間のベーシックとなる基盤を整えるアイテムを作っていきたいと思っています。「気持ちいい」という表現は、みなさんの感性と感覚を一番近い言葉で表すことができると思います。One Novaは、みなさんが自分の好きなように、気持ちよく活動できるようサポートできるブランドでありたいです。

(*このインタビュー記事は、2021年9月時点のものです)

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メディア掲載歴

PROFILE

高山泰歌 株式会社ONE NOVA 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部在学中。大学入学直後にアンダーウェアブランド「One Nova」を立ち上げる。2019年にForbes 30under30 Asiaに選出。2020年、リブランディングを経て生まれ変わった「One Nova」は、サスティナブル素材から完成したハイテクアンダーウェアとして、国内外のクラウドファンディングで60カ国以上から約2300万円の支援を集める。2021年、女性の「尿モレ」も「生理モレ」も対応できる全世代型吸水アンダーウェアブランド「sponge」をリリース。今後は会社として、「One of a kind Comfort」を軸に、人間生活における基礎を見直し、新しいスタンダードを生み出すことを目指す。

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