MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

MAKERSはHowを学ぶ場所ではなく、Beを学ぶ所です。そして、相対的に自分を見ることで、絶対的な自分が見えてくる場所ですね。

上地練さん

株式会社Solafune 代表取締役CEO

MAKERS UNIVERSITY 4期生

Q.
現在、どんな事業やプロジェクトに取り組んでるか教えて下さい。

現在、株式会社Solafuneの代表を務め、人工衛星など地球をモニタリングしているセンサーから得られる観測データを解析するプラットフォームを作っています。

もう少しわかりやすく説明すると、人工衛星は、センサーを搭載し地球の周りをぐるぐると回りながら、様々な地球のデータを取得しています。
現状、そのデータがうまく活用されておらず、私達はそのような地球観測データの活用を促進、加速させようと取り組んでいます。

そのためにまずは、コンテスト形式で世界中から人を集めて、地球規模の課題を解くようなアプローチをとり、データを解析するためのアルゴリズムや知見を世の中に増やしていけるような活動を行なっています。

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前は、どのようなことに取り組んでいましたか?また、MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?

MAKERSに応募する前は、コミュニーケンションロボットの音声認識と発話のソフトウェアを開発するエンジニアをしていました。
MAKERSに応募しようと思った動機は、日本の社会を引っ張っている方々と接点が持てることや、同じ同世代で、何か面白いことに取り組んでる人たちに出会えることが面白そうだと思い、あまり深く考えずに応募しました。

Q.
今の事業に至るまでの紆余曲折や、その間にどういう試行錯誤があったのかを教えて下さい。ターニングポイントや転機などがあればそれも含めて教えて下さい。

僕は結構MAKERSの中では特殊なタイプかなと思ってます。

MAKERS生は自分がやりたいことが既にあり、もう自分の事業を何かしら走らせているという人が多いかと思いますが、私はプログラム期間中は、メンターの小笠原さんのベンチャーキャピタルABBALabで働くというようなことをしていました。

面白そうだなと思ったので、まずVCで働いてみようという感じで働いたり、MAKERS生がやってるスタートアップを一緒にお手伝いしたり、自分が作りたいものを作ったりという感じで、自分の事業をやるというよりは、とにかく自分が興味あることをいろいろやってみるという感じでした。

将来は起業するだろうなとはずっと思っていましたし、やるなら世界を狙えることにするとも思っていました。たまたま宇宙という領域が好きで興味を持っていて、世の中の流れとしてもこれから立ち上がる市場だと判断して今の事業に行きつきました。

また、自分が事業をやるならば、ユニークなアプローチを取りたいなと思っていました。

Q.
実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変容や進化がありましたか?

まずは面白い友達が増えましたね。
また、必然的にMAKERSにいると、いろいろな巡り合わせやチャンスが増えるので、それをうまくものにできたかなと思います。
自分の中で何かが変わったことは特になく、環境が変わったのでチャンスが増えたという感じです。

Q.
小笠原ゼミが自分自身や事業に与えた影響、メンターとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。

MAKERSに入ってから、ベンチャーキャピタルという存在や投資の仕組みがわかるようになり、ファンドに興味を持つようになりました。そして、小笠原さんのファンドは、当時私が興味があるIoTやセンサーなどの分野に特化したファンドだったため、いろいろな技術やそれらを実装しようと試みる会社を深く見ることができそうだと思うようになりました。

4期の小笠原ゼミは結構人気のゼミで、面接がありました。小笠原さんと初対面の際に、「小笠原さんのファンドで働かせてください」と想いを伝え、その場でゼミへの所属とファンドで働くことが決まりました。

小笠原さんは普段から抽象的な言葉を使われます。
基本的には自分で考えてねというスタンスです。
ちょっと迷ったときに、いい距離感で言葉のキャッチボールをしてくれるような人でしたね。豪速球ではなくて、相手が取れるスピードで良い球筋の直球を投げてくれるという感じです。良い球筋を見せられると自分が投げてボールってどうなんだろうって感じで色々な気づきがあります。

小笠原さんにはたくさんのチャンスをいただけて感謝しています。

Q.
MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。

一つ目は、面白い友達にたくさん出会えたことです。みんな僕の知らない世界をたくさん見せてくれます。

二つ目は、MAKERSというコミュニティが大きくなってきているからこそですが、MAKERSに所属しているというだけで、いろいろな共通言語ができていることがとてもいいなと思います。
初めて話す方に、「MAKERS4期です」と自己紹介すると、「MAKERS生ね!」みたいな感じで、既にある程度の信用を得ることができました。

Q.
学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?

基本的に放任であるところですね。MAKERSはHowを学ぶ場所ではなく、Be(自分がどうありたいのか)を学ぶ場所だと感じています。Howに関してもBeに関してもああだこうだ言ってきませんし、管理しようともしません。あなたが見つけた答えに、自分が納得してるのなら突き進んでね、休んでもいいんじゃないというような感じです。

いい感じのゆるさがありながらも、みんなが自発的に何かやってる場所という感じなので、あまり起業支援やビジネススクールの側面は感じないですね。

普通にいろいろな方面で面白いことをしてる友達がいて、たまに自分たちよりも先を行ってる先輩や、メンターの方とコミュニケーションを取れる機会があるような感じですね。強いていうのなら自分の「熱」について以前より言語化できるようになりました。それはMAKERSの支援というよりは、MAKERSを通して知り合った友達との会話や共有する時間を通して見つけることができたと思っています。

Q.
あなたにとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

「相対的に自分を見ることで、絶対的な自分が見えてくる場所」ですね。

MAKERSには、面白いことをやってる人がたくさんいるので、どうしても自分と比べることがあると思います。技術が大好きな人、パッションが100%な人、儲かるビジネスを探してる人などいろいろなタイプの人がいます。

そんな人たちを見ていく中で、自分はこういうタイプなんだと相対的にわかってきます。
そして、自分はこれをやりたい!これを貫きたい!ここに時間を使いたい!という絶対的な自分というものが見えてくる。そんな場所だと思っています。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

世の中で起こりえることが、ある程度科学的に解明され、それがソフトウェアでプログラム化できたら面白いなと思っています。

例えば、どこかで地震が起こったとして、被害が大きい場合は損害保険会社が保険金をたくさん支払う必要がありあます。また、被害に伴い周辺地域の交通量が減り、その地域のスーパーの売上が下がる、引っ越す人が増えて人口が減るなど色々な現象が連鎖して起こります。
そのような地球で起こる様々な事象をモデル化することでソフトウェアで予測できるようになると面白いねというような感じです。

ある事象と別の事象がどの程度関係しているかということがより定量的に分かれば、災害の発生確率やその被害などを予測できるようになり、適切に対応することで人類の生き延びる確率がより高くなるはずです。

そのように、世の中の物理現象や起こり得る事象を科学的に把握し、それをきちんとソフトウェア化することで未来のリスクやリターンに備えることができるという世界を目指しています。

(*このインタビュー記事は、2021年9月時点のものです)

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PROFILE

上地練 株式会社Solafune 代表取締役CEO
沖縄生まれ沖縄育ち。大学進学を機に渡米し数学を専攻。在学中に複数のスタートアップでのエンジニア業務やVCのソーシング業務に携わる。人工衛星の増加と衛星データの利用ニーズの高まりに注目し、2020年に衛星データを活用を促進するため株式会社Solafuneを創業。衛星データや地理空間データを活用したデータ解析コンテストSolafuneをリリース。

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