MAKERS UNIVERSITY

STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー

MAKERSは「いかに自分が何も知らないかを、圧倒的短時間で自覚させてくれる環境」

山内 萌斗さん

静岡大学情報学部行動情報学科2年次休学中 / 株式会社Gab代表取締役兼CEO

MAKERS UNIVERSITY 5期生

Q.
MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな想いで、どのようなことに取り組んでいましたか?

応募した12月上旬は、既に「ポイ捨てをゼロにする」と腹を決めて休学・上京し、株式会社Gabの登記も申請中でした。しかし、つい1ヶ月前に思い付いた事業アイデアかつインターンすらしたこともないまま、スーツケース1つで上京し、1人で起業したので、このままこの事業アイデアで突き進んでも大丈夫なのか、社長になったら何をすればよいのか、仲間は見つかるのか、など不安と焦りが大きい日々でした。そのため、当時はまだ想いの部分が完全には伴っていなかったというのが事実です(MAKERSに入った現在は、ゴミ問題への熱すぎる想いと共に事業に取り組むことができています)。

そんな中でも「起業家の失敗は諦めた時だ」という言葉だけを信じて、ひたすらに渋谷の街を歩き回りポイ捨てリサーチをしたり、現地の人々にヒアリングしたりして、ポイ捨ての原因や解決策などに思考を凝らし、日々事業アイデアを試行錯誤していました。

Q.
現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?その事業やプロジェクトに挑む背景や想いも含めて教えて下さい。

現在は、自治体の清掃費用の大幅な削減を、最適な場所への広告ゴミ箱の設置・管理により実現する事業に取り組んでいます。シリコンバレーや渋谷での原体験以外に、起業をするからには、自分の幸せの最大化を、追求できる事業に取り組みたいという想いがありました。その上で過去を振り返ってみると、自分が幸せを感じる時は、他者貢献による「ありがとう」の実感が得られている時だということに気づき、その最大化を追求できる事業に取りくみたいと考えました。そこでポイ捨てゼロの実現と啓発活動によって海洋プラスチックが大きく削減されれば、全人類への貢献による「ありがとう」の実感を得られると考え、この事業領域こそ幸せの最大化を追求できる事業だと確信し、ポイ捨てをゼロにする事業に人生をかけて取り組む決意をしました。

Q.
MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?

自分が尊敬している同世代の起業家である、川本亮さん(MAKERS4期生)や小川嶺さん(MAKERS3期生)が、MAKERS UNIVERSITYの卒業生であると知ったことが興味を持ったきっかけです。彼らがどのような環境で、何を感じ、何を学んでいるのかを、実際に自分が同じ景色を見ながら体験できるという点にとても強い魅力を感じました。尊敬できる同世代の起業家との出会いにも大きな期待感がありました。本来ならば、120万円もの費用がかかるプログラムに無料で参加できるというお得感にも惹かれていました。さらには、MAKERSが社会的意義のある事業領域に強みがあるという点でも、自分の事業領域と高い親和性があると感じていました。加えて、上京したてで強い孤独感と不安に悩まされていた身でもあったので、参加しない理由はないほどの、強い意志でエントリーしました。

Q.
実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変容や進化がありましたか?

ザ・メンタルモデルの著者である由佐美加子さんのセッションは、特に自分の人生に大きな影響を与えました。その日のセッションは自分の意思決定が自分のどんな痛みに捉われているのかを見つけるというものでした。自分はみんなから必要とされていないと感じる時に強い痛みを感じるということに気づきました。そのことによって、どんな人にとっても他人事ではない課題を解決する自分の事業領域はとても自分のメンタルモデルに合っていると自覚することができました。同時に、みんなから必要とされていないと感じるとやる気を失ってしまう傾向にあるということを自覚できたので、その事実を一旦受け入れた上で、意思決定をする際にやる気を失わないための対策を考えられるようになりました。
以降、自分のメタ認知能力が大きく向上したという実感が得られています。

Q.
水野ゼミが自分自身や事業に与えた影響、メンターである水野さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。

水野さん直々の事業に対するフィードバックはもちろんですが、水野さんのさりげない振る舞いから学べることもとても多かったです。水野ゼミの一番最初の課題として「それぞれのあだ名を考える」というものがありました。些細なことですが、あだ名をつけたことによってゼミ生同士が互いに親近感を持って接することができるようになりました。他にも、ゼミ生に元野球部が4人いたことから、急遽、次回のゼミの前に公園でキャッチボールをしようと提案をしたことから、水野さんの「やりたい時にやりたいことをやる」「予定調和が嫌い」という考え方にも接することができました。さらに、ゼミ生からの質問に対して、採用の基準が「いいやつかどうか」「友達になれるか」だったり「起業をしてから今まで辛いと思ったことが一度もない」「辛い思いをしてまでやらなくて良い」と答えていたことからも、起業への向き合い方を学ぶことができました。

Q.
MAKERSUNIVERSITYに入学してから、一番印象に残っている出来事は何ですか?

プロジェクトワーク(※1)のメンバーが、合宿中に自分の20歳の誕生日を祝ってくれたことです。出会ってからまだ1ヶ月ほどしか経っていないのにも関わらず、プロジェクトワークに取り組む中で急速に仲良くなり、素敵なプレゼント、お手紙と共に盛大に祝ってくれました。今までどこのコミュニティに属していても、どことなく孤独を感じていた身としては、本当に嬉しい体験でしたし、MAKERSが人間味あふれる素敵な人が集まっているコミュニティだと身をもって感じました。その体験以降、MAKERSで自分の中で心理的な安全性が担保され、ありのままの自分でいられる場所になりました。そして今もなお、自分の心の拠り所になっており、お陰様で安心して事業に取り組むことができています。

※1)プロジェクトワークは、2月の事前カリキュラムのKick-off Bootcamp内で行うコンテンツの一つ。
詳細:https://makers-u.jp/syllabus/kick-off_bootcamp

Q.
MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。

上記の通りたくさんありますが、一番は自分のロールモデルの解像度が効率的に高められたことです。水野さんをはじめ、公開メンタリングで話してくれたメンターの方々、MAKERSの先輩や同級生、内野さん、飛鳥さん、運営の皆さん、それぞれに真似したくなる素敵な魅力があり、同じ環境にいるだけでメモが止まりません。自分もこうなりたいなと思える機会が本当にたくさんあり、その度に自分のロールモデルの解像度が高まっていくため、MAKERSに入る前よりもはるかに早く成長している実感があります。同時に、本当に多様な価値観に触れることもできるため、誰か1人に固執した思想になることを回避できるというのも、関係人口が圧倒的に多いMAKERSだからこその強みだと考えました。

Q.
学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?

学生の受講料が無料なのにも関わらず、超豪華かつ人間身溢れるメンター陣の方々が親身になって向き合ってくれることとその機会が他の起業支援プログラムに比べ圧倒的に多いこと。
内野さん、飛鳥さんのズバ抜けたセンス、受講生への思いやり、壮大なビジョンによって、コミュニティの心理的安全性が担保されるように細部までこだわってプログラムを設計してくれているので、それまで自分が強い課題感を抱いていたはずの「教育分野」のプログラムなのにも関わらず、1ミリも不満を抱く瞬間がないこと(不満を抱いたとしたら全て自分自身の問題)。
「全校生徒、革命児。」というキャッチフレーズの通り、一般的な学校に通っていたら決して出会えない同世代の優れた起業家に出会えて、友達以上の関係性を築けること。

Q.
あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?

「いかに自分が何も知らないかを、圧倒的短時間で自覚させてくれる環境」です。自分自身のことも、会社のことも、社会のことも、世界のことも、本当に自分は何も知らないんだなということを痛感させられました。メンタルモデルもロールモデルもMAKERSに入っていなかったら見つけられないことはもちろん、何も知らないことにすら気付かないまま突き進んで、一生悩まされていたと考えると本当にゾッとします。「何も」というのも全く誇張している訳ではなく、本当に「何も」知らなかったということに、MAKERSに入れば気付くことができます。1年前、応募締め切り1分前にギリギリ提出ボタンを押せていたことを本当に嬉しく思います。

Q.
あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。

「人類の存続に必要不可欠なインフラを、みんなでつくる」というビジョンを掲げています。今後、AIが人間の仕事を代替する時代が到来することによって好きなことをする時間は多くなると思いますが「他者貢献によるありがとうの実感」を得られる時間は少なくなると考えています。人間は「他者貢献によるありがとうの実感」によって幸せを感じ、生きがいを見出す生き物なので、その時間が少なくなることによって、全人類の幸福度は今よりも下がると考えています。そこで、誰もがただ生きているだけで「他者貢献によるありがとうの実感」が得られ、全人類の幸福度が今以上に担保された世界を実現するべく、みんなが日常生活の中で何気なく使うモノや誰でも今すぐ簡単にはじめられる社会貢献活動を軸にしたサービスをつくることに自分の人生を捧げていきます。

(*このインタビュー記事は、2020年9月時点のものです)

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メディア掲載歴

・毎日新聞
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PROFILE

山内 萌斗 静岡大学情報学部行動情報学科2年次休学中 / 株式会社Gab 代表取締役兼CEO
静岡県浜松市出身。2000年2月25日生まれ。中学3年の頃より教師を志していたが、大学受験期に、YouTube・スタディサプリ・塾さえあれば学校での一方通行の授業が必要ないことに気付き、どんな先生でもアクティブラーニング形式の満足度の高い授業が実現できるサービス「NeoroboX」を考案し、起業家を志す。大学1年の冬にシリコンバレーに渡り、現地の大学生・起業家・投資家との交流を通して「must have」な事業をつくることを決意。帰国後、都内で開催されたビジネスコンテストに参加した際に、渋谷のポイ捨て問題に衝撃を受け、渋谷のポイ捨てをゼロにする事業でビジコンに出場し、優勝。SDGsの観点からも海洋プラスチックの削減に貢献するという点で「must have」な事業であると確信し、2019年11月に休学、上京、12月に「ポイ捨てをゼロにする」をミッションに掲げ、株式会社Gabを設立。現在は、3000件/週のデータ登録数を誇る、ポイ捨てデータマッピングサービス「MyGOMI.」を運営。東京大学EDGE-NEXT’18 シリコンバレー選抜。毎日みらい創造ラボ 第5期生。Forbes Japan Rising Star Community 第2期生。

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