STUDENT INTERVIEW
塾生インタビュー
起業の世界にいると仕事という関係性で人と繋がることが増える中、心で繋がる仲間がMAKERSで得られました。
堀口かすみさん
法政大学経済学部(24年卒業) / 株式会社millennium
MAKERS UNIVERSITY 9期生
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYに応募する前はどんな想いで、どのようなことに取り組んでいましたか?
新型コロナ流行がきっかけで、学生達が実践を通じて経営を学ぶカフェ(cafe.millennium)をはじめ、週末にお店をしていました。カフェの傍ら、平日は学生達にカフェづくりを通じて経営を実践し学ぶワークショップを定期開催し、カフェを貸し出して彼らがPOP UPカフェを立ち上げるサポートをしていました。彼らが、その体験を通じて変化していく姿を目の当たりにしたことで「お店を作る体験」に価値を感じ、どうしたらそのような体験を若者たちに届けていけるのか模索している最中でした。
当時は大学4年の秋。内定は持っており、一方で蹴る勇気を出しきれずにいました。
カフェを始めた当時は起業が目的だったわけではなく、お店を続けていく中で実現したいことが見つかり、そのために会社をつくるか会社に入るか…という状況でしたが「会社経営する自分」 に自信を持つことができずにいました。私にできるのだろうかという大きな不安と、でもやりたいという頑固な意志の間で落ち着かない日々を過ごしていました。
そんなこんなでMAKERSに応募したのは、会社の内定を辞退した次の日でした。
- Q.
- 現在はどんな事業やプロジェクトに取り組んでますか?その事業やプロジェクトに挑む背景や想いも含めて教えて下さい。
現在は、cafe.millenniumを営業しながら「カフェ体験を通じた企業研修プログラム( a s o b u )」の立ち上げを行なっています。
当プログラムは、社員研修でカフェの事業計画〜実際の営業までを実践するというもので、カフェ立ち上げを通じてこれからの世代に要されるスキルを多面的に獲得できる新しい形の企業研修です。まだ立ち上げ段階ですが、今後は企業様とともに実証も進めていく予定です。
私が事業を通して叶えたいのは「これからを生きる人々の”意志”を育てること」です。大人も、子供も、自分の生き方・働き方に、自律的に向き合う力を持ってほしい。それが私たちmillenniumの願いです。人々が意志を持ち、生きる能力を養う環境を創っていきたいと考えています。
「まずは自らの行動や実践経験から学ぶ」環境を若い世代に事業を通して届けることで、将来世代が自律的に考え行動する力を養い、何歳になっても未来にワクワクして生きる人々を増やしたいです。
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYにはどんな想いや期待感で応募しましたか?
内定を辞退し自分はこれをやると決めたものの、自分以外のカフェ創業メンバーはすでに就職の道を選んでいました。
会社としては一人からのスタートだったので同志となる仲間が欲しいと思ったのがMAKERSに応募したきっかけです。また、視座の高いフィードバックを得られる環境に身を置くことで自分の中にある「否定されることへの恐怖」を乗り越え、自分をアップデートしていきたいと考えたことも大きな理由でした。
当時の私にとってのMAKERSのイメージは、” 愛のあるコミュニティ ” でした。同志であるからこそ、時にはぶつかり、腹を割って話す時間を重ねることで、生涯の仲間になっていく。そんな日本一熱いコミュニティに所属することができたら、これから多々訪れる困難も飛び越えていけそうだなと感じていました。
またMAKERS応援団の大先輩方は自分の天井を押し上げ、自分を変え、世を変えてきた方々であり、そうした方々との出会いから学びたいという想いがありました。
※MAKERS応援団(一部抜粋):https://makers-u.jp/people/supporter
- Q.
- 実際にMAKERSに参加してみて、自身にとってどんな変容や進化がありましたか?
「人にちゃんと理解されなくてはいけない」という昔から強い自分のエゴが徐々に消えていきました。MAKERSに入る前の自分は、周りの起業家や凄くみえる大人を目の前にすると自分をしっかり見せなくてはいけないという防御反応をしてしまい、「自分のやりたいことを自分の言葉で伝える」ことがうまくできませんでした。しかし、MAKERSの同期は皆、自分の信じるものに真っ直ぐ取り組み、メンタリングにも物怖じせずにぶつかっていました。
また、自分自身はあまり人に相談するタイプではないと思っていたのですが、ガンガン相談して声をかけていく周りのMAKERS生を見て、自分も自然と周りに相談するようになっていました。「法人営業ってどうしてる?」という相談に2時間近く乗ってくれた人もいて、お互いの熱量や行動がぶつかり合う場所がMAKERS UNIVERSITYだと思っています。
- Q.
- 荻原ゼミが自分自身や事業に与えた影響、メンターである荻原さんとのやりとりで印象に残っていること、また、月1ゼミでの学びや気づきを教えて下さい。
荻原ゼミは、「自分のことを話すのが怖い」という私の心を開いてくれるような場です。荻原さんはいつも肩の力を抜いて会話できるような空気を創ってくださいます。こうした環境を月に一度いただくことで、自分を曝け出して弱さと向き合うことができるようになりました。今まで弱さは強制力によって改善するものだと捉えていた価値観が覆りました。
ゼミでのコミュニケーションは「メンタリング」というより、「問いと向き合う対話」と表現した方がしっくりくると感じます。「そう判断したのはなんでだっけ?」「〇〇についてはどう考える?」といった感じで、常に問いを投げかけていただきながら内省していく時間を過ごした後は、毎度自分の中の雑念が消える感覚になります。私の場合は、事業立ち上げ期だったので「それは良い意思決定だね〜」「ここは早く改善しておくと〜の観点で良いかもね」といったように対話の中でヒントを投げかけていただくことで、内省しながらも落ち着いて今後の動きについて意思決定できたと感じます。
- Q.
- MAKERS UNIVERSITYに入学してから、一番印象に残っている出来事は何ですか?
MAKERSでは毎度インパクトが強い出来事が起きるので、毎度印象が強いのですが、
MAKERS応援団の囲む会での同期との何気ない会話が印象に残っています。当時の自分は仕事がキャパオーバーしかけており、合間で作業を進めながら囲む会に参加していたのですが「カスミン休めてる?息抜きも大事だからね〜」と声をかけてくれました。その時の自分は、「休むことが怖い」と感じてしまい、上手くオンオフを切り替えることができない状態になっていました。目の前のことに夢中で休んでいないことにも気づいていなかったのですが、事業を上手く進めている同期から”休むこと”を指摘されたことで休息が良いパフォーマンスに繋がると認識するきっかけになりました。この出来事がきっかけで今では「休むことも仕事」と認識して、事業と休息のバランスを取れるようになってきています。
- Q.
- MAKERSに入ったからこそ得られたことや、MAKERSがあってよかったなと感じていることを教えてください。
MAKERSで得られたのは心で繋がる仲間です。起業の世界にいると仕事という関係性で人と繋がることが増えるので、自分の弱さを曝け出して悩みをあれこれ相談することができる相手は限られてきます。MAKERSに入ったことで、そんな悩みをストレートに話し助け合える仲間が沢山できました。この場で得られたご縁は一生モノになると感じています。
事業を進める中で困ったことを仲間に話すと、「それなら、MAKERS○期の〇〇さんに相談するといいかも!」と繋げてくれたり、先輩や同期の元に相談に行けば「それなら〇〇手伝うよ!」と助けてくれる人がいたりと必ず誰かが背中を押してくれます。事業面で共に支え合う関係が生まれるだけでなく、心までを支えてくれる関係につながっていくのです。
- Q.
- 学生向けの起業支援プログラムやビジネススクールが沢山ある中で、MAKERS UNIVERSITYがそれらと違うのはどこだと感じますか?
多くの学生向けの起業支援プログラムは、一見それらしくまとまっていてかっこよく見えるし、コンテンツ形式としては整っていると思います。一方で、蓋を開けてみると「メンタリングを実施すること」や「ネットワーキング機会を用意すること」が手段ではなく目的化しているものが多く存在する印象です。
それらとMAKERSは大きく異なる点は、最大の目的は「志や熱量の高い人が本当の仲間になれるように、前に進めるように支援すること」であり、コンテンツはあくまで手段に過ぎないと心から感じられるところです。常に「MAKERS生のためになるか?」がコンテンツ設計の判断軸となっていると感じます。
また、集まる人々は塾生もメンターも一流である点も大きな魅力です。人として素直で真っ直ぐ、誠実な人が集っていると感じます。出会う人全てがロールモデルになるくらい、彼らの生き様と事業への向き合い方からは学びが多くあります。
- Q.
- あなたとってMAKERS UNIVERSITYを一言で表すと何ですか?
“挑戦者のガソリンスタンド”と表現するのがしっくりくるのではないかなと感じます。MAKERS生はそれぞれ取り組んでいる事業は違えども、みな共通して「今の世界をもっともっと良くしたい」というピュアで強い信念を持っています。普段はそれぞれが自分の目標達成に向けて全力疾走しているのですが、とはいえ起業の道はでこぼこ。全力疾走し続けることは非常に難しい。挑戦者達がどうしようもなく前に進めなくなった時、あともう一踏ん張り必要な時にエネルギーを補給してくれる場がMAKERSだと思います。
MAKERSは多様な方法でエネルギーを補給してくれます。それが「出会い」のときもあるし、MAKERS応援団の「言葉」のときもあるし、「仲間の存在」のときもある。マイナス分を補給するだけでなく、エネルギーをプラスαで補給することができます。そうすることで、視野を広く視座を高く拡張し、人間としての器を広げていけるのもこの場の魅力です。
※MAKERS応援団(一部抜粋):https://makers-u.jp/people/supporter
- Q.
- あなたの人生や事業を通じて「こんな世の中・こんな未来を実現したい!」というビジョンを教えてください。
Vision:一人ひとりが自分らしく輝く社会を
Mission:未来を描く力をはぐくむ
私は自分の人生とmillenniumを通して、世の中の一人ひとりが自分の意志で自分の道を拓き、よりワクワク&イキイキして人生を送る未来を実現したいと思っています。
人は一人では生きられないので、誰かの船に乗ったり、誰かに助けてもらいながら生きていくわけですが、その過程で重要なのは「自分の力で選択をすること」だと思っています。
他の誰でもない自分自身で選択し前に進むことが重要で、その過程の失敗やハードワークも糧にできれば人生の景色がより輝くと思っています。でも、そうしたマインドをもち実際に行動することはとても、とても難しい。
私たちmillenniumは自律的に考える力を育てる環境を事業を通じて実現し、未来の輝かせていきたいです。
(*このインタビュー記事は、2024年9月時点のものです)
関連URL
・株式会社millennium
・大学3年生、下北沢でカフェを開店した話
・大学4年生、これからつくる社会の話
メディア掲載歴
・News Picks ハバヒロ
・U29ドットコム(9月4日公開予定)
PROFILE
堀口かすみ 法政大学経済学部(24年卒業)/株式会社millennium
法政大学経済学部卒(2024年) / 株式会社millennium (ミレニアム) 代表取締役
MAKERS UNIVERSITY 9期生
2000年12月10日茨城県那珂市生まれ。幼少期にいじめにあった経験から集団から疎外されることへの怖さを人よりも強く感じるようになる。劣等感から勉学に励むようになったが大学入試がうまくいかなかったことがきっかけで、再び将来への大きな不安を抱えることとなった。たまたま大学2年次にコロナウイルス流行と様々な縁が重なったことで、2000年生まれの同級生と若者の街・下北沢でカフェ(cafe.millennium)を創業することとなった。
自身がカフェ経営を通して実践と体験から学ぶことの価値に心動かされたことから、過去の自分と同じように不安を抱える若者が、カフェの立ち上げを通して自己理解を深め、将来と向き合う機会(ワークショップやイベント等)づくりを始めた。この活動に価値を感じたことで大学4年次に、学生や社会人向けに商売体験プログラムやワークショップを行う株式会社millenniumを設立し現在に至る。